「その医師は、最期に希望の灯りをともす―。」

「夏川 草介 スピノザの診察室 帯の画像」
Amazonカスタマーレビュー:

\ Amazonでチェック /

帯のキャッチコピー:「その医師は、最期に希望の灯りをともす―。」

購入前…この帯の”ここ”に惹かれる!

帯との出会い

帯のキャッチコピーである「その医師は、最期に希望の灯りをともす―。」を見た時、単純な医療系感動ドラマのようなものを想像し、素通りしようと思ったが本のタイトル「スピノザ」が気になった。哲学と医療をあまり紐づけたことがなかったのだ。西洋医学の悪い所や物を取り除くという考えや体を切り開くということはなにか宗教的な思想と相反したりすることもあるだろうと宗教はすぐに思いつく。しかし、西洋医学と哲学が医療現場でどのような影響があるのか気になった。しかも帯に書かれているが著者は20年も最前線にいた方だという。最前線の医者が思想として取り入れているスピノザ哲学とはなにか、本を手に取ってみる。

帯の佇まい

本の表紙は、街中の風景画となっており帯はその風景を隠してしまっている。帯の色は白で、キャッチコピーの文字色は黒である。そこまで強調されていない。さてこの帯はたくさんの人に手にとってもらえるよう、医療系感動テレビドラマを想像させる。本のタイトルにはスピノザという哲学が書かれているため、難しい内容にも感じてしまうが、帯のキャッチコピーでそこをフォローしているのだろう。ただ、スピノザ哲学を知っている人には帯のキャッチコピーは物足りないのではないだろうか。そういった人のためにスピノザの内容に少し触れていてもよいかもしれない。

帯から勝手に内容を”妄想”

「その医師は、最期に希望の灯りをともす―。」から感動的に話なのだろう。ではどのように灯すのか、20年間最前線にいた著者の手法を織り込んだ物語に違いない。単純には最新の技術を手にもっていたり、「私失敗しないので!」といったさまざまな患者が最終的にたどり着く医者像を想像してしまうが、本のタイトルには”スピノザ”という哲学が書かれている。スピノザの哲学で医療と相性がよさそうなのは、”コナトゥス”ではないだろうか。勝手な妄想では、20年も医療の最前線にいて手術等に失敗せずに取り組んだとしてもどうしてもよくない結果になるパターンはあるだろう。医者として、現在の医療技術としてできることをしたのに…という思い、その思いに反してよい方向に進む患者もいる。その違いはなにかと探っていくうちに”コナトゥス”にたどり着いたのではないだろうか。私の意訳になるが医療現場では”コナトゥス”はもともと患者が持つ免疫力や生命力のようなものではないだろうか。基礎的なその力がなければどうしても良い方向に向かわない。だからこそ健康的な体になるよう医師として医療技術だけではない知識で患者を救う物語ではないかと想像し、本をそっと開いてみる。

この本を読んでみようと思ったあなたに、30秒でわかるあらすじ

京都の地域病院に勤める内科医・雄町 哲郎(おまち てつろう)。 かつて大学病院で将来を嘱望された凄腕の内視鏡医だった彼は、最愛の妹を亡くし、遺された甥を引き取って育てるために第一線を退き、今は終末期の患者たちに寄り添う日々を送っています。
彼が心の支えにしているのは、17世紀の哲学者・スピノザの言葉。 「死」を敗北とみなす現代医療の影で、彼は患者たちが人生の最期に自分なりの「幸福」を見出せるよう、静かに、けれど情熱を持って尽力します。効率や成功が重視される世界で、一人の医師が貫く「誠実さ」が、読む者の心を優しく、深く揺さぶる感動作。

■書籍情報

出版社: 水鈴社

書名: スピノザの診察室

帯のキャッチコピー:「その医師は、最期に希望の灯りをともす―。」

著者: 夏川 草介

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!