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帯のキャッチコピー:「9人のうち、死んでもいいのは、救われるのは誰か?」
購入前…この帯の”ここ”に惹かれる!
帯との出会い
「救われるのは誰か?」というキャッチコピーを見たときに、ありきたりのミステリーかサスペンスだと思ったが、よく見ると「死んでもいいのは、」という問いがあることに気づいた。読者として本を読んでいると死んでほしくない登場人物がでてきて、死なないことを願いながら読むが、死んだときに嫌な思いをしないように「どうせ死んでしまう」と心にオブラートをまとい読むことがよくある。そんな読者目線を帯内で言語化しており、それが本の中でしっかりと感じられるよう書かれているとしたら、どんな内容になっているのか、とても気になり本を手に取ってみる。
帯の佇まい
もともと表紙も暗いイメージカラーとなっているが、帯はさらに”ダーク”は背景色になっている。そして不気味なオレンジのテキスト色によって、ミステリーやサスペンス感をとても感じる。しかもその他のミステリーやサスペンスより暗い物語なのだろう。また「死んでいいのは?」「救われるのは?」という2つの問いから常に読者は登場人物の誰かに感情移入し読み進めるだろうと想像させる。
帯から勝手に内容を”妄想”
帯内に書かれている登場人物は9人、そのなかで「死んでいいのは?」「救われるのは?」という2つの問いを読者は常に考えさせられる物語だと妄想する。本のタイトルは方舟というからには、”ノアの”を意識してしまう。ノアの箱舟で救われるのはノアの家族8人と動物たちである。家族が8人で1人犯人?という考え方も面白そうだ。ここで改めて帯の「死んでいいのは?」「救われるのは?」が引っ掛かる、違うベクトルに向かう言葉が実は同じベクトルに向かう言葉だとしたらどうなるのか?死ぬことで救われるという解釈だ。例えばこんな内容はどうだろう。宗教にハマった9人家族だが、一人だけのめり込んでいない人間がいた。宗教にハマりどんどん不幸になっていく家族を見て、それを救う(解放)ために、一人一人殺していく。しかし実際に宗教にハマっていたのはのめり込んでいないと思っていた時分だったのだ。いろんな解釈ができるこの本をそっと開いてみる。
この本を読んでみようと思ったあなたに、30秒でわかるあらすじ
大学時代の友人たちと山奥の地下建築「方舟」を訪れた越野柊斗たち。しかし、地震により出口が塞がれ、さらに地下水が浸水し始める。脱出するには、誰か一人が内部から操作盤を操作し、犠牲(生贄)になるしかない。そんな中、密室内で殺人事件が発生する。犯人を「生贄」にすれば、他の全員が助かる——。タイムリミットが迫る中、彼らが下す「最も論理的な判断」とは…

■書籍情報
出版社: 講談社
書名: 方舟
帯のキャッチコピー:「9人のうち、死んでもいいのは、救われるのは誰か?」
著者: 夕木 春央

