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帯のキャッチコピー:「なんて痛々しく力強い物語。」
購入前…この帯の”ここ”に惹かれる!
帯との出会い
本のタイトル「52ヘルツのクジラたち」という表紙タイトルの方が先に目に入った。動物系の小説なのだろうか。ディズニーのニモのような?そう思い、帯のキャッチコピーを見た「なんて痛々しく力強い物語」と書いてある。ニモのようにおしゃべりのできるクジラたちであれば、キャッチコピーのような物語を描くことが可能だろうが、話すことができない場合ドキュメンタリーになってしまい、小説では無くなるのではないか。となるとタイトルは比喩表現と考える。クジラで表現した人間の痛々しく力強い物語とはどのようなものか気になり本を手に取ってみる。
帯の佇まい
表紙は紺色を背景に白い文字でタイトルが書かれている。少しくらいイメージを感じるが、タイトル文字が左右と動くような様子から明るい内容の可能性も感じる。帯についてはクリーム色を背景として黒い文字で書かれている。文字の大きさだろうか、帯の色が明るいのに、先に表紙タイトルに目がいく。表紙よりも明るい帯でも文字の大きさによっては目を先に向ける方向を決めることができそうだ。
帯から勝手に内容を”妄想”
クジラを比喩として書かれた小説と想像したこの本は、「なんて痛々しく力強い物語」というキャッチコピーと52ヘルツというヒントから妄想を広げることができる。52ヘルツのクジラとはどのようなものかわかっていなかったので調べてみた。すると、通常のクジラが発する周波数とは異なるクジラがいるのだという。それは種類ではなく、同じ鯨の中に存在するようだ。ただ謎は多くワザとその音を出しているのか、その音しか出せないのかはわからないらしい。今回痛々しくというコピーから、人間の中で他の人とは異なる特徴を持った人が主人公であり、周りから痛々しいと思われているということは、傷や欠損が体の一部にあり周りからも可哀想だと思われてしまっているのではないだろうか。そしてその主人公が様々人(蔑む人、憐れむ人、何も気にしない人)と出会い成長していく物語だと妄想して本をそっと開いてみる。
30秒でわかるあらすじ
自分の声を誰にも聴いてもらえず、家族に搾取されてきた女性・貴瑚(きこ)。彼女が移り住んだ大分の田舎町で出会ったのは、母親から虐待を受け「ムシ」と呼ばれていた少年だった。他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く「52ヘルツのクジラ」のように、孤独な二人が出会い、互いの声を聴こうと歩み出す。愛を欲し、愛を諦めた人々が紡ぐ、再生と希望の物語。

■書籍情報
出版社:中央公論新社
書名: 52ヘルツのクジラたち
帯のキャッチコピー:「なんて痛々しく力強い物語。」
著者: 町田 そのこ

