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📖 30秒でわかるあらすじ
「昔のことだから、もう忘れたでしょう?」。
そんな無邪気な言葉で、過去の傷を無かったことにしようとする加害者たち。しかし、被害者の記憶には、あの時の痛みや屈辱が鮮明に焼き付いています。とある小学校の教師、国民的アイドル、売れっ子漫画家……。成功者となった彼らが、過去の亡霊(かつて傷つけた相手、あるいは傷つけられた相手)と再会したとき、噛み合っていたはずの日常が音を立てて崩れ去る。背筋が凍るような心理ホラーであり、魂の叫びを描いた短編集です。
🖋 この帯のここが凄い!
この帯の凄さは、世間一般で美徳とされる「赦し(ゆるし)」や「忘却」を真っ向から否定し、被害者の「執念」を肯定した点にあります。
「いつまでも根に持つな」「水に流そう」。そんな言葉に苦しめられてきた人に対し、この帯は「その怒りは、あなたの人生に必要なエネルギーだったんだ」「無理に消さなくていい」と寄り添います。
ドロドロとした感情を「悪」とせず、むしろ生きていくための「燃料」として再定義する。読者の心の奥底に眠る、誰にも言えなかった黒い感情を肯定し、浄化(カタルシス)へと導く、あまりにも救いのある名コピーです。

■書籍情報
出版社: 講談社
書名: 噛みあわない会話と、ある過去について
著者: 辻村 深月


